お電話でのお問い合わせ045-555-9505

Amazonブランド登録のために商標を取ろうとしたとき、
「何類で出願すればいいの?」
「第35類(小売)で大丈夫?」
「販売する商品の区分を取った方がいい?」
と迷う方は少なくありません。
結論からいうと、私は、Amazon物販を始めたばかりで、まだ何を主力商品にするか決まっていない方には、第35類(小売)を有力な選択肢としておすすめしています。
一方、すでに「この商品を中心に販売していく」と決まっている方や、今後専門ジャンルを明確にしていく方には、その商品自体が属する区分を検討することをおすすめしています。
私自身も過去にAmazon物販を行っており、最初に取得した商標は第35類(小売)でした。
また、Amazon物販塾と連携し、物販を始めたばかりの方を中心に、第35類(小売)での商標出願・商標登録を数多く扱ってきました。
この記事では、Amazonブランド登録を目的とした商標出願では何類を選べばよいのか、初心者と経験者で考え方がどう変わるのかを、実務経験も踏まえて解説します。

Amazon物販の商標区分の考え方
まだ販売商品が決まっていない
→ 第35類(小売)を検討
専門ジャンル・主力商品が決まっている
→ 商品自体の区分を検討
Amazonブランド登録では、「必ず第35類(小売)でなければならない」というルールはありません。
Amazon公式の公開要件でも、特定の商標区分を指定しているわけではなく、ブランド名またはブランド名を含むロゴについて、所定の商標を有していることなどが要件とされています。
そのため、
Amazonブランド登録のために何類を取るか
という問題と、
商標権としてどういった商品を守るか
という問題は、分けて考える必要があります。
私の実務経験上、第35類(小売)の商標でもAmazonブランド登録は可能です。
実際、これまで第35類(小売)で商標登録を行い、Amazonブランド登録を利用している方を多数見てきましたし、私自身がAmazon物販をしていた際も、最初の商標は第35類(小売)でした。
ブランド登録後の広告などの機能についても、第35類(小売)だから利用できないというものではありません。
商標は、ブランド名だけを登録する制度ではありません。
そのブランドを、どの商品・サービスについて保護するのか
を指定して登録します。
商品・サービスは国際分類によって第1類から第45類までに分かれています。
例えば、
などは、それぞれ異なる商品区分になることがあります。
2026年現在、日本では国際分類第13-2026版に基づいて区分が運用されています。
今回の記事でいう第35類は、あくまで、
第35類の「小売等役務」
を意味しています。
簡単にいうと、
商品そのものではなく、その商品を販売する小売サービス側についての商標
です。例えば、包装に付けるロゴ、買い物カゴに付けるロゴ、という小売サービスに付随するサービスを保護しています。
そのため、第35類(小売)を取得したからといって、販売している商品そのものについてまで商標権を持つことになるわけではありません。
ここは非常に重要なポイントです。
私がAmazon物販を始めたばかりの方から相談を受ける場合、まだ、
「今後、自分が何を販売していくのか」
が決まっていないケースが非常に多いです。
特に中国輸入などでは、その傾向が強いように感じます。
例えば、
最初はアクセサリー
↓
次はアパレル
↓
その後は財布
↓
ボトルなどのキッチン用品
↓
アイマスク
↓
文房具
といったように、扱う商品のジャンルが次々と変わっていくことがあります。
初心者の段階では、最初から「自分はこの商品ジャンルだけで勝負する」と決められる方はむしろ少ないと思います。
そうした段階で、例えば衣類だけ、バッグだけ、キッチン用品だけというように特定の商品区分に絞って商標を取ると、後から実際の販売商品と商標権の範囲がずれてしまう場合があります。
そのため、まだ商品ジャンルが固まっていない段階では、第35類(小売)を取得するという考え方は非常に現実的だと私は考えています。

初心者は販売ジャンルが変わりやすい
アクセサリー
→ アパレル
→ 財布
→ キッチン用品
→ アイマスク
→ 文房具
まだ何を売るか決まっていない
→ 最初から一つの商品区分に固定しにくい
→ 第35類(小売)が有力な選択肢
Amazon物販を始めたばかりの方は、商標だけを考えていればよいわけではありません。
実際には、
など、販売そのものについて覚えなければならないことがたくさんあります。
まずはいろいろな商品を販売しながら、
「どうすればAmazonで売れるのか」という販売の型を作ること
そして、
「どんな商品なら売れそうか」を見極める目利きを身につけること
が重要です。
私自身もAmazon物販を経験していますし、Amazon物販塾と連携して初心者の方の商標登録を多数扱ってきましたが、最初から商品ジャンルがきれいに固まっている方ばかりではありません。
だからこそ、まだ方向性が固まっていない初心者の方には、第35類(小売)からスタートするという方法は、実際のAmazon物販の進め方にも合っていると感じています。
ここまで読むと、
「ではAmazon物販なら第35類(小売)だけ取っておけばいいのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、そうではありません。
第35類(小売)は、あくまで商品を販売する小売サービスについての商標です。
商品そのものについての商標権ではありません。
例えば、自社ブランドのボトルが売れるようになったとします。
第35類(小売)でブランド名を登録していたとしても、ボトルという商品そのものについて直接商標権を持っているわけではありません。
そこで、
「この商品で本格的に勝負しよう」
という段階になったら、その商品自体が属する区分の商標登録を追加で検討することをおすすめしています。

第35類(小売)と商品商標の違い
第35類(小売)
→ 商品を「販売するサービス」側をカバー
商品区分
→ バッグ、衣類、キッチン用品など「商品そのもの」をカバー
ブランド登録目的だけでなく、商品ブランドを本格的に守るなら商品区分も検討
では、いつ商品自体の区分を取ればよいのでしょうか。
私は、
ある程度専門分野が絞れてきて、「このジャンルでしばらく勝負してみよう」と考えるようになった段階
が一つのタイミングだと思っています。
例えば、
「今後はアパレルを中心に展開する」
「このキッチン用品シリーズをブランドとして育てる」
「この商品が継続的に売れていて、今後も広告費をかけて育てたい」
という状態です。
この段階まで来ると、第35類(小売)だけでなく、商品そのものについても商標権を取得しておく意味が大きくなります。
特に私が商品商標をしっかり取ることをおすすめしている分野の一つが、
食品やサプリメント
です。
このような商品では、会社やブランド全体の名称だけでなく、個々の商品名そのものが消費者に認識され、ブランド化されていくケースが多くあります。
そのため、サプリメントや食品の分野に進む方については、
ブランド名だけでなく、商品名そのものについても商標登録を検討する
ことをおすすめしています。
実際、私が相談を受けてきた中でも、食品やサプリメントの商品を本格的に扱うようになった方は、商品自体の商標を取得されることが多いです。
Amazon物販では、
「相乗りをどう防ぐか」
という相談もあります。
ただし、この点はAmazonの運用変更が非常に速いため、注意が必要です。
現在のAmazonでは、Brand Registryに登録しているだけで、真正な商品を販売している他のセラーを自由に排除できるわけではありません。
一方で、偽物や商標権侵害が問題になる場合には、商標権が非常に重要になります。
第35類(小売)はあくまで小売サービスについての権利であるため、商品自体のブランドをしっかり守りたい場合には、商品区分の商標を取っておく方が権利関係を整理しやすいと考えています。
Amazonの具体的な相乗り対策については運用変更も多いため、この点は別の記事で最新状況を確認しながら詳しく解説したいと思います。
Amazon物販をしている方の商標について、私は次のように考えると分かりやすいと思っています。
| 販売状況 | 商標の考え方 |
|---|---|
| まだ何を売るか決まっていない初心者 | 第35類(小売)を有力候補として検討 |
| 売れ筋商品・得意ジャンルが見つかってきた | 商品自体の区分を追加検討 |
| 最初から専門商品が決まっている | 商品自体の区分を優先して検討 |
最初から一度ですべての商標を揃えなければならないわけではありません。
事業の成長に合わせて、必要な商標を追加していく
という考え方もあります。
商品によって細かな分類は異なりますが、例えば次のような区分があります。
| 商品例 | 区分の例 |
|---|---|
| 化粧品 | 第3類 |
| 電子機器 | 第9類 |
| バッグ・財布 | 第18類 |
| 家具 | 第20類 |
| キッチン用品・食器類 | 第21類 |
| 衣類 | 第25類 |
| おもちゃ | 第28類 |
※実際の商標区分は、商品の具体的な内容によって異なります。出願前に個別に確認することをおすすめします。
Amazonブランド登録のための商標について、
「全員が第35類(小売)」
というわけでも、
「全員が商品自体の区分を取るべき」
というわけでもありません。
私は実務上、次のように考えています。
まだ商品が固まっていない初心者
→ 第35類(小売)を有力候補として検討
売れ筋商品や専門ジャンルが固まってきた
→ 商品自体の区分を追加検討
最初から販売商品が決まっている
→ 商品自体の区分を優先して検討
私自身もAmazon物販経験があり、最初に取得した商標は第35類(小売)でした。
また、Amazon物販塾と連携し、物販を始めたばかりの方を中心に、第35類(小売)での商標出願・登録を多数扱ってきました。
その経験からも、まだ何を販売していくか決まっていない初心者にとって、第35類(小売)からスタートするのは現実的な選択肢だと考えています。
そして、売れる商品が見つかり、
「この商品・このジャンルで勝負する」
という段階になったら、商品そのものの商標を追加して、自社ブランドをよりしっかり守っていく。
このように、Amazon物販の成長段階に合わせて商標の取り方も変えていくのがおすすめです。
遠山総合特許事務所では、Amazon物販や中国輸入、OEM商品の商標登録について、
といった段階からご相談いただけます。
現在の販売状況や今後の事業展開を伺ったうえで、必要な商標の取り方をご提案します。
→ Amazonブランド登録には商標登録が必要?4つのメリットを弁理士が解説 https://toyamapat.com/archives/1639
→ Amazonブランド登録は文字商標とロゴ商標のどちらがいい?(今後公開予定)
執筆・監修:弁理士 遠山敬一
遠山総合特許事務所 代表弁理士。
商標登録を中心に、Amazon物販・EC・OEM商品、特許・意匠などの知的財産に関する相談に対応しています。
→ 弁理士 遠山敬一のプロフィール
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。