お電話でのお問い合わせ045-555-9505

Amazonで自社ブランドの商品を販売するのであれば、ぜひ検討しておきたいのが「Amazonブランド登録(Amazon Brand Registry)」です。
Amazonブランド登録を行うことで、単に「Amazonに自分のブランドを登録できる」というだけではありません。
広告の選択肢を広げたり、ブランド専用のストアを作ったり、商品ページを管理しやすくしたり、模倣品やブランドの不正利用に対する対策を強化したりと、Amazonで自社ブランドを育てていくためのさまざまな機能を利用できるようになります。
そして、Amazonブランド登録を考えるうえで非常に重要になるのが商標です。
Amazonでは現在、ブランド登録の基本的な要件として、ブランド名またはブランド名を含むロゴが商品やパッケージに表示されていることに加え、そのブランド名またはロゴについて、所定の商標を有していることを求めています。citeturn593140search0turn593140search5
この記事では、
について、Amazon物販の商標相談を扱っている弁理士の立場から解説します。
Amazonブランド登録とは、Amazonがブランドオーナー向けに提供しているプログラムです。
Amazonでは「Amazon Brand Registry」と呼ばれています。
登録することによって、ブランドを育てるための機能や、ブランドを保護するためのさまざまな機能を利用できるようになります。
Amazon公式でも、ブランド登録によって、スポンサーブランド広告、ブランドストア、A+コンテンツ、Amazon Vineなどのブランド構築機能や、ブランド保護に関する機能を利用できると案内しています。citeturn593140search1turn593140search7
単にAmazonに商品を出品するだけであれば、必ずしもAmazonブランド登録をしなければならないわけではありません。
しかし、
「Amazonで自社ブランドを長期的に育てていきたい」
のであれば、ブランド登録をするメリットは非常に大きいと私は考えています。

Amazonブランド登録には商標登録が必要?
4つのメリットを弁理士が解説
Amazonブランド登録にはさまざまなメリットがあります。
その中でも、Amazonで物販を行う事業者にとって特に重要なのが、次の4点です。
順番に見ていきましょう。

Amazonブランド登録の4つのメリット
① 広告の幅が広がる
② ブランドストアを作れる
③ 商品ページを管理しやすい
④ ブランド保護に役立つ
Amazonブランド登録の大きなメリットの一つが、広告戦略の選択肢が広がることです。
Amazon販売で一般的によく利用されるのが、商品単位で表示される「スポンサープロダクト広告」です。
一方、ブランド登録をして条件を満たすことで、ブランド名や複数の商品などを前面に出したスポンサーブランド広告なども活用できるようになります。Amazon公式も、ブランド登録後に利用できるブランド構築プログラムの一つとしてスポンサーブランド広告を挙げています。citeturn593140search1turn593140search7
これはかなり大きな違いです。
単に、
「この商品を買ってください」
と広告するだけではなく、
「このブランドを知ってもらう」
という広告ができるようになるからです。
Amazonで長期的に売上を伸ばしていくのであれば、一つの商品を販売するだけでなく、ブランドそのものを育てることが重要になります。
その意味でも、利用できる広告の幅が広がることは、Amazonブランド登録の大きなメリットといえるでしょう。
ブランド登録をすると、ブランドストアを活用できるようになります。
ブランドストアとは、Amazonの中に自社ブランド専用のページを作る仕組みです。
自社の商品をまとめて掲載したり、ブランドのコンセプトを説明したり、画像などを使ってブランドの世界観を伝えたりすることができます。Amazon公式もBrand Registryの主要機能としてStoresを案内しています。citeturn593140search1
普通の商品ページでは、基本的には一つの商品について、
「この商品を買うかどうか」
という勝負になります。
一方、ブランドストアを持つことで、
「このブランドには他にどんな商品があるのだろう?」
と興味を持ったお客様に、他の商品まで見てもらうことができます。
商品数が増えてきたときには、特に大きなメリットになるでしょう。
単品販売から「ブランド販売」に進んでいくための重要な機能の一つです。
Amazon販売をしている方であれば、
「商品情報を変更したのに、思ったように反映されない」
という経験をしたことがあるかもしれません。
Amazonの商品詳細ページは、一般的な自社ECサイトとは仕組みが異なります。
自分が商品ページを作ったからといって、常に自分だけが商品情報を自由に変更できるとは限りません。
そのため、
などについて、自分が修正した内容が思ったように反映されないことがあります。
ブランド登録を行うことで、自社ブランドの商品について、商品情報を管理しやすくなります。
商品ページは、Amazonでの売上を左右する非常に重要な場所です。
せっかく広告でお客様を商品ページまで連れてきても、画像や説明文などが自分の意図した状態になっていなければ、販売機会を逃しかねません。
「自分のブランドの商品ページを、自分たちの意図に近い状態で管理できる」
という点も、ブランド登録の大きな価値だと思います。
そして、商標を専門に扱う弁理士として特に注目したいのが、ブランド保護です。
Amazonは非常に大きな市場です。
商品が売れるようになればなるほど、
といったリスクも高まります。
Amazonブランド登録をすると、Amazonが提供しているブランド保護の仕組みを利用できるようになります。
例えばAmazonは、権利侵害の疑いがある出品を検索・報告するための機能や、自動的なブランド保護機能などをBrand Registryの特徴として案内しています。citeturn593140search0turn593140search1
これは、Amazonブランド登録の非常に大きなメリットです。
ただし、一つ注意しておきたいことがあります。
Amazonブランド登録をしたからといって、
「自社の商品ページに入ってきた他の出品者を、すべて自由に排除できる」
というわけではありません。
特に真正な商品を適法に仕入れて販売している場合など、単に他の出品者が販売しているというだけで、直ちに商標権侵害になるとは限りません。
そのため、
「商標を取れば相乗りを全部排除できる」
「ブランド登録すれば他のセラーを自由に排除できる」
と考えるのは少し危険です。
一方、
といった場合には、商標権をはじめとする知的財産権が非常に重要になります。
Amazonブランド登録と商標権は、セットで考えることが大切です。
私がAmazon物販をされている方から商標の相談を受けていて感じるのは、多くの方が、
「Amazonブランド登録をしたいから」
という理由で商標登録を検討されるということです。
もちろん、それ自体はまったく問題ありません。
Amazonブランド登録によって、広告、ブランドストア、商品ページの管理、ブランド保護などさまざまなメリットを受けられますので、そのために商標を取得することには十分な意味があります。
ただ、弁理士としては、
商標登録の価値はそれだけではない
と考えています。
商標登録をすると、そのブランドについて法律上の権利である商標権を取得できます。
つまり、Amazonから何らかの特典をもらうためだけに取得するものではありません。
自分たちが時間とお金を使って育ててきたブランドを、法的に保護するための権利です。
Amazonは本当に競争の激しい市場です。
売れている商品が参考にされたり、似た商品が出てきたり、似たブランド名が使われたり、セラー同士の競争が激しくなったりすることもあります。
そのような市場だからこそ、私は、
「法律で認められている権利は、積極的に事業に活用した方がよい」
と考えています。
Amazonブランド登録をするために仕方なく商標を取るのではなく、
「せっかく商標という法律上の権利を取得するのだから、事業上の武器として積極的に活用する」
くらいの考え方でよいのではないでしょうか。
Amazon自身も、商標を基礎とするブランド登録制度を設け、その登録ブランドに対してさまざまなブランド構築・保護機能を提供しています。
利用できる制度や権利はしっかり活用して、自社ブランドのポジションを少しでも有利にしていく。
競争の激しいAmazon物販だからこそ、このような発想が大切だと思っています。
Amazonで自社ブランドを販売する場合、
「Amazonブランド登録に必要だから商標を取る」
という考え方になりがちです。
しかし本来は、順番が逆でもよいと思います。
例えば、
という作業を積み重ねていけば、そのブランド自体に価値が生まれてきます。
ところが、そのブランド名について他人が先に商標権を取得していたらどうでしょうか。
場合によっては、せっかく育ててきたブランド名を変更しなければならなくなる可能性もあります。
Amazonだけでなく、
などで自社ブランド商品を展開するときも基本的な考え方は同じです。
商標は、
「Amazonブランド登録をするための手続き」
というより、
「自分たちが育てるブランドを、自分たちの事業資産として守るための権利」
と考えていただくとよいと思います。
Amazonブランド登録を目的として商標出願するときに、もう一つ注意したいのが、
商標の「区分」と「指定商品・指定役務」
です。
商標登録は、ブランド名だけを登録する制度ではありません。
その商標を、
「どの商品・サービスについて使うのか」
まで指定して登録します。
例えば、
では、それぞれ検討すべき区分が異なります。
Amazon物販をされている方からは、
「Amazonで物を売るのだから35類を取っておけば大丈夫ですよね?」
と聞かれることがあります。
しかし、必ずしもそうとは限りません。
自社ブランドの商品そのものを商標で守りたいのであれば、その商品自体が属する区分について検討することが非常に重要です。
この点は少し専門的になりますので、別の記事で詳しく解説したいと思います。
Amazon物販では35類の商標だけ取れば大丈夫?商品商標と小売サービス商標の違い
※この関連記事は今後作成し、公開後にここから内部リンクを設定します。
物販を始める方から、
「商品が売れるかどうか分からないので、売れてから商標登録したい」
という話を聞くことがあります。
もちろん商標出願にも費用がかかりますから、その考え方も理解できます。
ただ、商品が売れ始めてから商標を調べて、
「すでに同じような商標が登録されていた」
となると困ります。
すでに、
という状態になってからブランド名を変更するのは、大きな損失になりかねません。
そのため私は、できれば、
ブランド名を決めた段階で、一度商標を確認しておく
ことをおすすめしています。

ブランド名を決める
↓
商標調査
↓
商標出願
↓
パッケージ・OEM発注
↓
Amazon販売開始
売れ始めてからでは遅いこともあるため、できれば早めに商標を確認しましょう。
いいえ。
Amazonブランド登録をしていなくても、一定の条件を満たせばAmazonで商品を販売することはできます。
ただし、自社ブランドを長期的に育てるのであれば、ブランド登録による広告・ストア・ブランド保護などの機能を利用するメリットは大きいでしょう。
いいえ。
Amazonブランド登録と商標登録は別の制度です。
Amazonブランド登録はAmazonが提供しているプログラムですが、商標権は商標法に基づいて取得する法律上の権利です。
そのためAmazonだけでなく、Amazon以外の販売チャネルでブランドを展開するときにも、商標権は重要な意味を持ちます。
必ずしもそうではありません。
自社ブランドの商品自体を守りたい場合には、その商品が属する区分について商標登録を検討する必要があります。
扱っている商品や事業内容によって判断が変わるため、個別に確認することをおすすめします。
Amazonブランド登録を行うことで、
1.広告の幅が広がる
2.ブランドストアを作れる
3.商品ページを管理しやすくなる
4.ブランド保護を強化できる
といったメリットがあります。
しかし、私が特にお伝えしたいのは、
商標登録はAmazonブランド登録をするためだけのものではない
ということです。
商標登録によって取得する商標権は、法律によって認められた権利です。
Amazonは非常に競争の激しい市場です。
だからこそ、
利用できるAmazonの制度は利用する。
利用できる法律上の権利も利用する。
という姿勢でよいのではないかと思っています。
「Amazonブランド登録のために仕方なく商標を取る」
のではなく、
「商標という権利を積極的に使って、自社ブランドを守りながら事業を有利に進める」
という発想を持っていただければと思います。
遠山総合特許事務所では、Amazon物販、OEM商品、EC事業などに関する商標登録のご相談をお受けしています。
といった段階でもご相談いただけます。
商品やブランドの内容を確認したうえで、必要な商標の取り方をご提案します。
Amazonブランド登録のための商標出願では、ブランド名だけでなく、どの商品・サービスについて権利を取るかという「区分・指定商品」の検討も重要です。
遠山総合特許事務所では、Amazon物販、OEM商品、EC事業などに関する商標登録のご相談をお受けしています。
「このブランド名で登録できるか知りたい」
「Amazonブランド登録を考えている」
「35類だけでよいのか分からない」
「文字商標とロゴ商標のどちらを取るべきか迷っている」
といった段階でも、お気軽にご相談ください。
→ 商標登録について詳しくはこちら
→ お問い合わせはこちら
執筆・監修:弁理士 遠山敬一
遠山総合特許事務所 代表弁理士。
商標登録を中心に、Amazon物販・EC・OEM商品、特許・意匠などの知的財産に関する相談に対応しています。
→ 弁理士 遠山敬一のプロフィール
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。