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女子高生は伊藤ハムの登録商標だった!? あの噂の真相を徹底解説!

「えっ、『女子高生』って伊藤ハムの登録商標なの?」

数年前にインターネットを中心に広まったこの衝撃的な噂。一度は耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。大手食品メーカーの伊藤ハムと、青春の代名詞ともいえる「女子高生」。一見すると全く結びつかないこの組み合わせに、多くの人が驚き、様々な憶測が飛び交いました。

この記事では、多くの人をざわつかせた「女子高生は伊藤ハムの登録商標?」というエピソードの真相と、その後の意外な展開について、分かりやすく解説していきます。

噂の真相:本当に登録されていた!

結論から言うと、伊藤ハムが「女子高生」を商標登録していたのは事実です。

Wikipediaや当時のニュース記事(J-CASTニュースなど)によると、伊藤ハムは1998年に「女子高生」という言葉を商標として出願し、1999年に実際に登録されています(登録番号4341989および4341990)。

驚くべきことに、その指定商品は、

  • 弁当、餃子、焼売、ピザ、ミートパイ、菓子およびパン
  • 肉製品、加工野菜、加工果実、カレー、シチューまたはスープのもと

といった、まさに伊藤ハムが得意とする食品分野でした。

なぜ伊藤ハムが「女子高生」を? その目的とは

では、なぜ伊藤ハムは「女子高生」という言葉を商標登録したのでしょうか? 何か特別な商品を開発していたのでしょうか?

当時の報道によると、伊藤ハム側の狙いは**「健康的でヘルシー志向の食品」のネーミング**にあったようです。「女子高生」という言葉が持つ、若々しく、元気で、健康的なイメージを商品に結びつけようとしたと考えられます。

しかし、残念ながら(?)、「女子高生」という名前を冠した伊藤ハムの商品は、実際に発売されることはありませんでした。その理由としては、伊藤ハムの主な顧客層である主婦層には、「女子高生」というネーミングが響きにくい、という判断があったようです。

「女子高生」商標の現在

では、その「女子高生」商標は今どうなっているのでしょうか?

実は、伊藤ハムが保有していた「女子高生」の商標権は、権利期間の満了に伴い、更新されることなく失効しています。つまり、現在、伊藤ハムは「女子高生」の商標権者ではありません。

しかし、話はここで終わりません。「女子高生」という言葉は、伊藤ハム以外にも、株式会社響(ブシロードグループ)などが別の区分(広告など)で商標登録しています。

ここで重要なのは、商標権というのは、登録された際に指定した「商品」や「役務(サービス)」の範囲内でのみ効力を持つということです。伊藤ハムが食品で登録していたからといって、他の分野で「女子高生」という言葉が使えなくなるわけではありませんし、日常会話で「女子高生」と言うことが制限されるわけでもありません。

他にもある! 意外な登録商標の世界

「女子高生」の例のように、私たちが普段何気なく使っている言葉が、実は商標登録されているケースは少なくありません。

例えば、過去には以下のような言葉も商標登録されていました(あるいは現在もされています)。

  • 美少女: 火の国酒造株式会社など
  • ニート: 花王株式会社
  • 婚活: トリンプ・インターナショナル・ジャパン株式会社
  • 宅急便: ヤマトホールディングス株式会社
  • ウォシュレット: TOTO株式会社

これらの例を見ると、企業が自社のブランドや商品を保護するために、様々な言葉を戦略的に登録していることが分かりますね。

まとめ

「女子高生は伊藤ハムの登録商標」という噂は、過去には事実でした。健康的イメージを狙ったものの、商品化には至らず、現在は権利が失効しています。

このエピソードは、商標登録という制度の意外な側面と、インターネットを通じて情報がいかに早く、そして面白く広まっていくかを示す興味深い事例と言えるでしょう。

普段使っている言葉の裏に、もしかしたら意外な企業の名前が隠れているかもしれません。そう考えると、言葉の世界が少し違って見えてきませんか?

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