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Amazonブランド登録のために商標を取ろうとしたとき、
「文字商標とロゴ商標、どちらで出願すればいいの?」
と迷う方は少なくありません。
結論からいうと、私は、特別な事情がなければ、Amazonブランド登録を目的とする場合には標準文字の商標を第一候補としておすすめしています。
理由はシンプルです。
Amazonの商品ページでは、商品タイトルや商品説明など、ブランド名を文字として表示する場面が非常に多いためです。
標準文字でブランド名を商標登録しておけば、通常のAmazon運用の中で、そのブランド名をテキストとして使いやすいというメリットがあります。
一方、ロゴ商標は画像としての商標です。
商品画像やパッケージ、商品本体などにロゴを表示することでブランド価値を高めることができますが、日常的なAmazon運用での使いやすさという点では、標準文字の方がシンプルだと私は考えています。
この記事では、
について解説します。

文字商標とロゴ商標、Amazonブランド登録ではどちらが向いている?
標準文字→ 商品タイトル・説明などで使いやすい
ロゴ商標→ 商品画像・パッケージ・ロゴ自体の保護に向く
まず前提として、Amazonブランド登録は、文字商標でもロゴ商標でも可能です。
Amazon公式では、Brand Registryの対象となる商標について、
の双方を対象としています。Sell on Amazon
したがって、
「Amazonブランド登録にはロゴ商標が必要」
というわけでも、
「文字商標でなければ登録できない」
というわけでもありません。
どちらでもAmazonブランド登録に利用できます。
ただし、どちらを選ぶかによって、その後の使いやすさや守れる対象が少し変わってきます。
標準文字商標とは、文字だけからなる商標について、特定のロゴデザインや書体に限定せず、特許庁が定める標準的な文字で登録する制度です。
特許庁は、標準文字制度について、文字のみからなる商標について特別な表示態様を権利対象としない場合に利用できる制度と説明しています。特許庁
例えば、
TOYAMA
というブランド名を、特別なロゴや装飾を付けず、文字そのものとして商標登録するイメージです。
一方、ロゴ商標は、
など、見た目のデザインを含めて登録します。
私が標準文字をおすすめする一番大きな理由は、Amazonの商品ページで使いやすいことです。
Amazonの商品ページには、
など、文字を入力する場所がたくさんあります。
標準文字商標であれば、ブランド名をそのままテキストとして入力できます。
例えば、
「○○ブランド ボトル 500ml」
のように商品タイトルへブランド名を入れることもできます。
日常的なAmazon運用の中で自然にブランド名を表示しやすい点は、大きなメリットです。
もちろん、商品タイトルへの記載だけで、あらゆる場合に商標法上の「使用」が成立すると単純に言い切れるわけではありません。
ただ、少なくともAmazonでブランド名を継続的に表示し、ブランドとして使っていくうえでは、標準文字は非常に扱いやすいと私は考えています。
ロゴ商標の場合、その商標は基本的に画像として表現されます。
そのため、実際にロゴを見せるには、
といった方法が必要になります。
もちろん、これは決して悪いことではありません。
むしろ、商品本体やパッケージにしっかりロゴを入れることは、ブランド価値を高めるという意味では非常に良い方法です。
ただし、
「いつでも簡単にブランド名を使えるか」
という点では、文字を入力するだけで済む標準文字の方が扱いやすいです。
ロゴは、事業を続けていると変わることがあります。
例えば、
といったケースです。
一方、ブランド名そのものは変えずに使い続けるケースが多いでしょう。
そのため、ブランド名を標準文字で押さえておけば、将来ロゴデザインを変更した場合にも、ブランド名自体については引き続き権利を持ち続けることができます。
長く使うブランド名そのものを守る
という意味でも、標準文字は使いやすい選択肢です。

標準文字商標をおすすめする3つの理由
ここまで標準文字をおすすめしてきましたが、ロゴ商標の方がよいケースもあります。
例えば、文字よりもマークそのものが消費者に強く認識されるブランドです。
特徴的な図形やマークを商品やパッケージに大きく使っているのであれば、そのロゴ自体を商標登録する意味があります。
これは実務上、非常に重要です。
ブランド名に使っている言葉が、その商品やサービスとの関係で、
といった場合、標準文字では識別力が弱いと判断され、商標登録が難しいことがあります。
特許庁の商標審査基準でも、商品の普通名称、特徴表示、ありふれた名称、極めて簡単でありふれた標章などは、登録要件との関係で問題になる場合があります。特許庁
このようなときに、特徴のあるロゴマークや図形を組み合わせることで、商標全体として識別力が認められ、登録可能性が高まる場合があります。
私の実務でも、数としては多くありませんが、
「このブランド名をどうしても使いたい」
というご希望があり、文字だけでは登録が難しい場合に、ロゴ商標として出願することがあります。
ただし、
ロゴを付ければ必ず登録できる
という意味ではありません。
ロゴや図形部分を含め、商標全体として識別力が認められる必要があります。
文字だけでは登録が難しい場合にロゴ商標を使う方法はあります。
ただ、個人的には、
可能であれば、ブランド名そのものを標準文字で登録できる名称にした方がよい
と考えています。
なぜなら、ロゴは将来変更する可能性がありますが、ブランド名は長く使い続けることが多いからです。
そのため、ブランド名を決める段階で商標調査を行い、
文字だけでも商標登録しやすい名前を選ぶ
という考え方も非常に重要です。
商品本体やパッケージに必ずロゴを入れる運用をするのであれば、ロゴ商標も有力です。
例えば、
といった場合です。
このような商品では、ロゴそのものがブランドの一部になっていくので、ロゴ商標を取る価値があります。
ブランド名だけでなく、
ロゴデザインそのものを真似されたくない
という場合も、ロゴ商標を検討する意味があります。
ブランドが成長してくると、文字だけではなく、ロゴ自体に信用やブランドイメージが蓄積していきます。
その段階でロゴ商標を追加するという方法もあります。
| 比較項目 | 標準文字商標 | ロゴ商標 |
|---|---|---|
| Amazonブランド登録 | 可能 | 可能 |
| 商品タイトル等で使いやすい | ◎ | △〜○ |
| 普段の使いやすさ | ◎ | ○ |
| ロゴ自体の保護 | △ | ◎ |
| ロゴ変更への対応 | ◎ | △ |
| 文字だけで識別力が弱い場合 | 登録が難しい場合あり | 登録可能性が上がる場合あり |
| 初心者へのおすすめ | 原則こちら | ケースによる |

標準文字商標とロゴ商標の比較図
標準文字
ロゴ商標
予算に余裕があれば、
標準文字商標とロゴ商標の両方を取得する
という方法もあります。
ブランド名そのものを標準文字で守り、さらにロゴ自体も商標登録することで、より幅広くブランドを保護できます。
ただし、Amazon物販を始めたばかりの初心者が、最初からすべての商標を取得する必要があるとは思いません。
私は、
まずブランド名を標準文字で取得する
↓
Amazonで販売してブランドを育てる
↓
ロゴが定着してきたらロゴ商標も追加する
という段階的な方法でもよいと考えています。
これは、前の記事で説明した、
初心者は第35類(小売)から始め、専門商品が固まったら商品区分も追加する
という考え方と同じです。
商標も、事業の成長に合わせて必要な権利を追加していけばよいのです。
結論として、私は、
特殊な事情がなければ標準文字を第一候補
と考えています。
理由は、
からです。
一方、
という場合には、ロゴ商標を検討する意味があります。
Amazonブランド登録そのものは、文字商標でもロゴ商標でも可能です。
ただ、Amazon物販を始める段階でどちらを優先するかと聞かれれば、私は、特殊な事情がなければ標準文字をおすすめします。
商品タイトルや商品説明などでブランド名を使いやすく、ブランド名そのものを長く守りやすいからです。
一方、ロゴそのものに価値がある場合や、文字だけでは商標登録が難しい場合には、ロゴ商標が有力な選択肢になります。
また、ブランドが成長した後に、
標準文字+ロゴ商標
の両方を取得する方法もあります。
Amazon物販では、最初からすべてを完璧に揃える必要はありません。
まず必要な権利を押さえ、ブランドの成長に合わせて保護範囲を広げていく。
このような考え方が現実的だと思います。
遠山総合特許事務所では、Amazon物販や中国輸入、OEM商品の商標について、
といった段階からご相談いただけます。
ブランド名やロゴの内容、今後の事業展開を確認したうえで、適切な商標の取り方をご提案します。
→ Amazonブランド登録には商標登録が必要?4つのメリットを弁理士が解説
https://toyamapat.com/archives/1639
→ Amazonブランド登録のための商標は何類?第35類(小売)と商品区分の選び方
https://toyamapat.com/archives/1645
執筆・監修:弁理士 遠山敬一
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