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「大好きなあのちゃんをアイコンにしたい!」 「推しのカッコいい写真をみんなに見せたい!」
ファンなら誰しもが思うこの気持ち。でも、ちょっと待ってください。その行為、もしかしたら法律に触れているかもしれません。
多くの人が気軽に設定している芸能人の写真を使ったSNSアイコン。今回は、その行為に潜む法律的なリスクと、安心してSNSを楽しむための解決策を、分かりやすく解説していきます。
いきなり残念なお知らせですが、芸能人の写真を本人の許可なくSNSのアイコンに設定することは、原則として法律違反にあたる可能性が非常に高いです。
「でも、みんなやってるじゃん!」と思いますよね。確かに、現状では黙認されているケースが多いのも事実です。しかし、それは「許可されている」という意味ではありません。リスクを抱えた状態であることは、しっかり理解しておく必要があります。
芸能人の写真をアイコンにすると、主に以下の3つの権利を侵害してしまう可能性があります。
意外に思われるかもしれませんが、写真の著作権は、写真を撮影したカメラマンや、その所属事務所が持っていることがほとんどです。
次に問題となるのが、写真に写っている芸能人本人が持つ「肖像権」です。
特に有名な芸能人の場合、「パブリシティ権」という権利も大きく関係してきます。
「でも、今まで何も言われたことないよ?」という方も多いでしょう。 芸能人や所属事務所がすべての無断使用を把握し、警告や訴訟を起こすのは現実的に困難です。そのため、悪質性の低い個人のアカウントは、事実上「黙認」されていることが多いのです。
しかし、これは決して「許可」されているわけではありません。
「バレなければ大丈夫」という考え方は非常に危険です。常にリスクと隣り合わせの状態にあることを忘れないでください。
Q. 自分で描いた「似顔絵」なら大丈夫? A. グレーゾーンですが、注意が必要です。 元にした写真があれば、その写真の著作権を侵害する(翻案権の侵害)可能性があります。また、誰が見てもその芸能人だと分かる似顔絵は、肖像権やパブリシティ権の侵害と判断される可能性も残ります。ファンアートとして黙認されている文化もありますが、リスクはゼロではありません。
Q. 公式サイトの写真をスクリーンショットして使うのは? A. NGです。 公式サイトに掲載されている写真も、著作権や肖像権で保護されています。スクリーンショットをしてアイコンに使う行為も、無断転載と同じです。
では、どのようなアイコンなら安心して使えるのでしょうか。
大好きな芸能人を応援したいという気持ちは、とても素晴らしいものです。しかし、その気持ちが、意図せずして大好きなタレント本人や、その活動を支えるカメラマン、スタッフの方々の権利を侵害してしまうのは、とても悲しいことですよね。
トラブルを避け、安心してSNSを楽しむためにも、芸能人の写真を使うのは避け、公式のルールや法律を守って、クリーンな形で応援しましょう!
著作権について遠山弁理士に相談する
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