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【知らないと危険!】アニメの画像をアイコンにするのは違法?横浜の特許事務所が著作権を分かりやすく解説

「大好きなあのアニメキャラをSNSのアイコンにしたい!」

アニメが好きなら、誰もが一度は考えたことがあるのではないでしょうか?TwitterやInstagram、LINEなどを見ても、アニメのキャラクターをアイコンにしている人はたくさんいますよね。

でも、ふと「これって、法律的に大丈夫なのかな?」と不安に思ったことはありませんか?

結論から言うと、アニメの画像を無断でアイコンに使用することは、著作権法に違反する可能性が非常に高い「違法行為」です。

「え、でもみんなやってるじゃん!」と思いますよね。なぜダメなのか、そして安全に楽しむためにはどうすればいいのか、この記事で分かりやすく解説していきます。

なぜアニメ画像のアイコン使用は違法なの?

全ての始まりは「著作権」という権利にあります。

アニメのキャラクターやイラストは、それを作った人(原作者、アニメ制作会社など)の「著作物」です。そして、著作物を作った人(著作者)には、その作品を独占的に利用できる「著作権」という権利が法律で与えられています。

アニメの画像をアイコンにする行為は、主に以下の2つの権利を侵害する可能性があります。

  1. 複製権(ふくせいけん) 著作物をコピーする権利です。アニメの公式サイトにある画像をスクリーンショットしたり、ダウンロードして保存したりする行為は「複製」にあたります。私的な利用の範囲内(例えば、スマホの壁紙にするだけなど)であれば問題ありませんが、それをアイコンに設定すると次の「公衆送信権」の侵害につながります。
  2. 公衆送信権(こうしゅうそうしんけん) インターネットなどを通じて、不特定多数の人に著作物を送信(公開)できる権利です。SNSのアイコンは、インターネットに接続している不特定多数の人が見ることができます。そのため、無断でアイコンに設定する行為は、著作者の「公衆送信権」を侵害することになります。

簡単に言うと、「他人のものを勝手にコピーして、みんなに見える場所に公開する」のが問題、ということです。これは、たとえその画像にお金を払って買ったとしても(例えば、DVDやブルーレイのジャケット画像など)、許されるわけではありません。

「みんなやってるから大丈夫」は大きな間違い!

「でも、アニメアイコンで逮捕されたなんて話、聞いたことないよ?」

そう思うのも無理はありません。実は、著作権侵害の多くは「親告罪(しんこくざい)」といって、権利者(著作者)が「やめてください!」と訴え出ない限り、罪に問われない仕組みになっています。

権利者側も、ファン活動を応援したい気持ちや、あまりに数が多すぎて対応しきれないという事情から、一つ一つのケースを問題にしていないのが現状です。

しかし、これは「黙認されている」だけであり、「許可されている」わけでは決してありません。

  • 権利者からの通報・削除要請:権利者が見つけた場合、SNSの運営に通報され、アイコンやアカウントが削除される可能性があります。
  • 悪質なケースは訴訟も:画像を加工してキャラクターのイメージを著しく損なったり、商業目的で利用したりするなど、悪質な場合は権利者から損害賠償を請求される可能性もゼロではありません。

「バレなきゃ大丈夫」という考えは非常に危険です。常にリスクと隣り合わせであることを覚えておきましょう。

じゃあ、どんな画像ならアイコンにしてOKなの?

では、どんな画像なら安心してアイコンに使えるのでしょうか。いくつか方法があります。

  1. 公式が配布・許可している画像を使う 一番安全で確実な方法です。アニメの公式サイトや公式SNSアカウントが、「SNSアイコンにどうぞ!」と画像を配布していることがあります。公式が許可している範囲内で使用しましょう。
    • 例:「『〇〇(作品名)』公式サイト アイコンプレゼント」などで検索してみる。
  2. 自分で描いたファンアートを使う 自分でキャラクターのイラストを描いた場合はどうでしょうか。これは少しグレーな部分もありますが、個人的なファン活動の範囲内であれば、公式も黙認してくれることが多いです。ただし、元の作品のイメージを壊すような表現や、販売など営利目的での使用は絶対にやめましょう。
  3. フリー素材サイトの画像を使う アニメキャラクターではありませんが、おしゃれなイラストや写真を使いたい場合は、利用規約の範囲内で自由に使えるフリー素材サイトを利用するのも良いでしょう。

まとめ:ルールを守って安全に楽しもう!

今回は、アニメの画像をアイコンにすることの違法性について解説しました。

  • アニメ画像の無断使用は著作権侵害(違法)
  • 「みんなやってる」は免罪符にならない
  • 安全なのは「公式が許可した画像」を使うこと

大好きな作品だからこそ、その作り手である著作者に敬意を払い、ルールを守って応援することが大切です。後ろめたい気持ちなく、安心してSNSを楽しむためにも、ぜひ公式のガイドラインなどを確認してみてくださいね。

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